■「引き寄せの法則」のルーツはいつ頃なのか？

★ 日本での端緒は2007年「夢をかなえる」ブームといえます。

思考法を変えれば、夢や希望、願いが具現化する、そんな通常はありえない「願望実現のノウハウ」として、現在、視線を浴びているのが「引き寄せの法則」です。

昔気質で常識的な人ほど「そんな魔法のようなうまい話、あるわけがない」と一笑に付すかもしれません。ですが、その源流をたどると意外な歴史に驚かされます。

日本に「夢をかなえる」ブームが降って湧いたのは2007年頃のことです。ちょうど『夢をかなえるゾウ』(水野敬也・著／飛鳥新社)と『ザ・シークレット』(ロング・バーン・著／角川書店)が出版された年です。

前者は関西弁をしゃべるインドの神様・ガネーシャが夢をかなえるコーチングをしていく様子を面白おかしく描いた秀作で、2008年にはテレビドラマ化されたことでご記憶の方も多いでしょう。

かたや、後者の『ザ・シークレット』は次のようなセンセーショナルな内容の帯をまとって登場し、一気に話題を集めました。その帯にあったのは「プラトン、ダヴィンチ、シェイクスピア、ガリレオ、アインシュタイン・・・歴史に名を刻んだ錚々たる偉人たちが手にしていた"偉大な秘密"！！　全世界で860万部突破！」というもの。

そして書籍の出版とともにDVDなども戦略的に売られ、またたく間にベストセラーになりました。

『ザ・シークレット』には、娘から贈られた百年ほど前の本をきっかけに人生を成功に導く偉大な秘密(＝「引き寄せの法則」)を知った著者が、「プラトン、シェイクスピア、ニュートン、ベートーベン、エディソン、アインシュタインといった歴史上の名だたる人物がこの秘密を知っていたのに、なぜ一般の人たちはこのことを知らないのだろう」と考え、この秘密を世界の何十億人の人々と分かち合い、喜びをもたらしたいという熱い思いを持ったのが本を書いた動機だったと綴られています。

そして、現代でもその秘密を実践している24人の「師(マスター)」が登場し「引き寄せの法則」について説明しているのです。

普段意識しない宇宙とつながり、「見えない力」を感じさせる「引き寄せの法則」を理解した暁には、ほしいものが手に入り、なりたい人になれ、やりたいことができるようになります。「引き寄せの法則」をちゃんと実践していけば、あなたの現実派あなたにとって良い方向に変わっていくことでしょう。

人知を超えた宇宙の知識を、この世でいきいきとした人生を送るために多くの人が活用する"スピリチュアルの一般化"が今、始まっているのです。

★ 世界での源流は、紀元前の錬金術の奥義書まで遡る

科学が魔法と不可分だった時代に遡れば、バビロニア人やエジプト人の文明や、錬金術の伝統が、その秘密(＝「引き寄せの法則」)を伝えてきました。
そうしたもののひとつには、紀元前の遥か昔のものとされるエメラルド・タプレットという古代の叡智が記された石板があります。

それは1900年代初め頃に、エジプトのギザのピラミッド内で発見されたとする説もあれば、メキシコのユカタン半島のピラミッドで見つかったという説もある、伝説的な石板です。しかも、翻訳後にピラミッドに戻され、現在では実物を確認することができない謎のベールに包まれたもの。

とても神秘的ないわれを持つこの石板に、古代の叡智が到達した宇宙の法則である「引き寄せの法則」が記されていたのです。
錬金術の奥義書でもあるエメラルド・タブレットこそ、「引き寄せの法則」の源流です。

現代科学では説明不可能な宇宙の法則や、スピリチュアリズムとつながった世界があった可能性を否定しないことです。
まず、そこからスタートを切りましょう。

【チェックポイント】
科学で説明不可能な「宇宙の法則」の存在を、頭から否定しない