■素直な子を育てる秘訣

★ スキンシップは、愛と安心感を注ぐ最良の方法

子どもの頃から「愛されて育つ」のと、「愛されずに育つ」のとでは、子どもへの影響は大きく変わります。

子ども時代に親との関係がいびつになると、親が子どもの前に立ちはだかる壁のような存在になり、祖間修復に相当の労力と時間を要することになります。だからこそ、良好な親子関係を築きたいもの。

そのために大事になってくるのが、「スキンシップを大切にする」と「子どもを支配しない」という1つのポイントです。

まず、幼児期のスキンシップがなぜ大切かと言えば、「触れ合う」という行為を通じて、「人って温かくて心地良くて安心できる」という信頼感や愛情を言葉以上にじかに感じ取ることができるからです。

そんなふうに、安心して育った子は、キレるなどの衝動性や攻撃性の低い「社会性の高い子」に育ちやすいといわれています。
5〜10分の愛情のあるスキンシップを行うと、「オキシトシン」という愛情ホルモンが脳から分泌され、これが頻繁に行われるほど愛情や幸福感を感じやすい脳になります。

すなわち、子どもの「幸せの根っこ」ともいえる部分は、動物の根源的な刺激であるスキンシップによってつくられるといっても過言ではないのです。

★ 子どもを自分の思い通りにしようとしない

もうひとつの子育てのポイントが「子どもを支配しない」ことです。

これは「引き寄せの法則」における「他人は変えられない」や「周囲の人間関係はあなたの映し鏡」といった考え方に通じた子育てのコツともいえます。

そもそも親が子どもに抱くストレスの多くは、「子どもは自分の思い通りになる」と無意識に思い込んでしまうことから生じます。だから、「言うことを聞かない」「危ないことばかりする」「ほかの子にいじわるをする」といったシーンに出くわすと、「どうしてあなたはそうなの！」「何度言ったら分かるの！」とついつい声を荒げてしまいがちです。

いい子に育てたい親としては当然のしつけのように思うでしょうが、もしかしたら自分の理想とする子育てを「よかれ」と思って無理強いしているだけかもしれません。

そんな自分に気づいたら、「子どもは思い通りにならない」と認めることから始めると、イライラして怒鳴る回数もグンと減るのです。
また「子は親を映す鏡」ともいわれ、子ども最も身近な存在である親からの影響を大いに受けます。

それはよいも悪いも関係ありません。親が何かストレスを感じてイライラしている態度も、落ち込んでいる様子も、子どもはちゃんと見ていて影響され、親の姿を映します。

そう考えると「どうして癇癪を起こすの！」「いつまでもウジウジしないで！」といった子どもへの小言も、実は親自身に向けられた言葉だったということになります。

そのことに気づけば、子どもへの怒りも消えることでしょう。
親の眼差しが優しくなったと感じると、子どもは親の愛情を素直に感じることができ安心します。すると、親子の心の距離も自然と縮まるのです。

【チェックポイント】
スキンシップと支配しない子育てが、親子の距離を縮める

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